2024年03月26日
女性の喫煙について、あなたは知っていますか?
・ お肌の老化は5年早い!? しわの差が約2.6倍!?
・女性喫煙者は男性喫煙者に比べて肺がんを発症するリスクが約3倍高い!?
・不妊、早期閉経、骨粗鬆症などの悪影響を引き起こす!?
・女性のほうがニコチン依存が強い傾向にある!?
➊ お肌
女性喫煙者の多くが気にされているお肌とたばこの関係。
日本禁煙学会雑誌にて発表された過去の調査によると、喫煙者と非喫煙者、20歳の時点ではメラニン量はほぼ同程度ですが、資料より
① 27歳(喫煙者)≒ 31歳(非喫煙者)
② 31歳(喫煙者)≒ 35歳(非喫煙者)
③ 34歳(喫煙者)≒ 40歳(非喫煙者)
(≒:ほぼ等しい)
とメラニン量に約5-6歳の差が生まれている、と読み取れます。
シミの原因にもなると言われているメラニン量に約5-6年も差があるということは、女性にとって気になる点ではないでしょうか。1)2)
また、メラニンだけでなくしわにも大きな差が現れます。生涯の非喫煙者と比較した現在の喫煙者のしわ(中程度〜重度のしわ)リスクは 約2.6倍と報告されています。3)
❷ 肺がん
肺がんを発症するリスクは男性喫煙者と比べて女性では約3倍とも言われています。
これは、男性に比べて女性は潜在的に感受性が高いため、ニコチンの影響を受けやすいと考えられているようです。4)
❸ 女性ホルモン
女性ホルモンである「エストロゲン」。女性喫煙者はエストロゲン欠乏傾向にあるため、
不妊5)、早期閉経、骨粗鬆症など様々な悪影響を引き起こしてしまいます。6)
❹ 女性と男性のニコチン依存の違い
女性は男性よりもニコチン依存の度合いが強いと言われています。
同じ量の喫煙でも、女性の方がより多くの症状が現れるようです。7)
135名の自力禁煙者の1年間の追跡調査したところ、1年後に男性は9%禁煙していることが確認されたが、女性は0%であったという報告もあります。8)
だからこそ、自力禁煙ではなく専門の知識をもつ指導員と医薬品をうまく活用しながら一緒に禁煙をするというのもオススメです!
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参考・引用文献
1)
日本禁煙学会雑誌 第 4巻第 4号 2009年(平成 21年)8月 25日
女性の肌状態と喫煙 宮崎博隆 ポーラ化成工業(株)健康科学研究所 p.112
http://www.nosmoke55.jp/gakkaisi/200908/gakkaisi0908_109.pdf
2)
「職場の女性のタバコ(喫煙)対策」著:高橋裕子・保険者機能を推進する会 たばこ対策研修会 p.9
3)
Castelo-Branco C, Figueras F, Martínez de Osaba MJ, Vanrell JA. Facial wrinkling in postmenopausal women. Effects of smoking status and hormone replacement therapy. Maturitas. 1998 May 20;29(1):75-86. doi: 10.1016/s0378-5122(97)00087-x. PMID: 9643520.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9643520/
4)
Risch, H., Howe, G., Jain, M., Burch, J., Holowaty, E., & Miller, A. (1993). Are female smokers at higher risk for lung cancer than male smokers? A case-control analysis by histologic type.. American journal of epidemiology, 138 5, 281-93 . https://doi.org/10.1093/OXFORDJOURNALS.AJE.A116857.
5)
Augood, C., Duckitt, K., & Templeton, A. (1998). Smoking and female infertility: a systematic review and meta-analysis.. Human reproduction, 13 6, 1532-9 . https://doi.org/10.1093/HUMREP/13.6.1532.
6)
Baron, J., Vecchia, C., & Levi, F. (1990). The antiestrogenic effect of cigarette smoking in women. American Journal of Obstetrics and Gynecology, 162, 502-514. https://doi.org/10.1016/0002-9378(90)90420-C.
7)
Kandel, D., & Chen, K. (2000). Extent of smoking and nicotine dependence in the United States: 1991-1993.. Nicotine & tobacco research : official journal of the Society for Research on Nicotine and Tobacco, 2 3, 263-74 . https://doi.org/10.1080/14622200050147538.
8)
禁煙支援における性差の考慮 著:高橋裕子
https://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/houkoku/dl/061122h.pdf